1冊の本を読み明かす会のホームページです。
「明かす」には、「夜を過ごして朝を迎える」という意味があります。この会では、1冊の本を深く深く潜るように読むことで拓ける世界をかいまみたいと考えています。
[1]『高校生のための文章読本』
著者:梅田 卓夫 (編集), 清水 良典 (編集), 服部 左右一 (編集), 松川 由博 (編集)
発行:ちくま学芸文庫(ン-7-1)詳細
普段の生活、仕事でも書くことの苦しみを知っているくせに、読み手としての私は厳しい。ちょっと読んだだけで、面白い・面白くないを判断する。書き手が何度も迷った末に選んだ表現を読み飛ばす。こうゆうことを平気でするのが読み手としての私だ。
だからこそ、謎は深まる。目が離せなくなる文章、ふとしたときに思い出す文章、読み返したくなる文章は一体何なのか。読み手としてどうしもなくわがままに振る舞う自分をやすやすと超えてくる文章が今も昔も世の中にたくさん生まれている。この謎に関心があるのは書き手としての私だ。
『高校生のための文章読本』は3人の教師が約30年前に編んだ本だ。この本には、さまざまな書き手が書いた文章が70編おさめられている。
この本を手に取ったのは、書き手としての私だ。自分の感じたこと、考えたことをどう表現したらいいか、試行錯誤していた。 はじめてこの本を読んだとき、失敗したと思った。悔しかったのだ。読まなければよかったと感じた。どうしてこの文章にはこんな質量を感じるのか、読んだ後いてもたってもいられなくさせられるのか。比べるものではないとわかっていても自分の書く文章との違いにショックを受けた。人は悔しいとき、悔しいと言うことすら悔しいのだと知った。
一方で「読み手としての私」は喜んでいた。「面白いから読んでみて」と素直に人に薦めたくなる本で、そうゆう本に出会えたことがうれしかったからだ。なんと現金な人間なんだろう、私は。
読み明かす会を始めるにあたって、最初の課題図書としてこの本を選んだ。この本以外にすることは可能だったけど、そうゆうわけにはいかなかった。
今一度この本を読んだとき、自分が何を感じるのかを楽しみたいし、他の人が何を感じるのかを聞いてみたい。
開催概要
▼日時
第1回 2017年2月18日(土)13:00-16:00 【終了】
第2回 2017年3月11日(土)15:00-18:00【終了】
▼会場 *定員は各回4名程度
第1回 西荻窪~三鷹近郊【終了】
第2回 同上【終了】
(参加申し込みいただいた方に個別で連絡します)
▼参加費 *当日現金でお支払いください
2,000円(お一人)
▼持ち物
筆記用具・本(『高校生のための文章読本』)
▼申込方法
「名前」「連絡先」をかいてメールでお申し込み下さい
連絡先は yomiakasu@gmail.com
▼内容
(1)各回の範囲
第1回 1.混沌からことばへ~7.疑いから思索へ【終了】
第2回 8.機知とユーモア~14.生きるよろこび【終了】
(2)レジュメ
読んでみて感じたこと、考えたことをまとめたもの(レジュメ)を提出することができます。範囲の全部に触れていただいても一部でも構いません(※2/26追記)
事前に提出できる場合はデータをお送りください。当日になる場合は、データを持参いただくか、1部印刷してお持ちください。