1冊の本を読み明かす会のホームページです。
「明かす」には、「夜を過ごして朝を迎える」という意味があります。この会では、1冊の本を深く深く潜るように読むことで拓ける世界をかいまみたいと考えています。
[3]『"エリック・ホッファー"を読み明かす』
エリック・ホッファーは、アメリカの独学の哲学者であり、 在野の研究者として知られる人物です。
“在野”とは、「公職に就かず、民間にいること」の意です。
“沖仲仕(おきなかし)の哲学者”とも言われたエリック・ホッファーは、 日雇い労働者という立場に身を置きながら、“労働する思索家”として生きました。
「ホッファーの選んだのは、いわばもっとも単純な生存である。日雇い労働をすること、金と暇ができれば図書館で本を読むこと、結婚もせず工場にも勤めないこと、おそらくこれは現代において独りの人間が生きていく上でとりうるもっとも単純な形態である。彼の生活史にドラマスティックなものは何もない。ただ二十八歳のとき自殺をしようとしたということをのぞけば。」 (エリック・ホッファー著『現代という時代の気質』ーE.ホッファーについて 柄谷行人より)
そのような場所に身を置くことで、そのような場所に身を置いたからこそ、見えてきた「人間の本性」というものがあります。
「最も感受性のとぼしい人が、他人の注意ぶかい観察者になれるようには、われわれのなかの最も感受性にとむ人でさえ、自己自身の観察者にはなれない。」 (エリック・ホッファー著『現代という時代の気質』ーE.ホッファーについて 柄谷行人より ホッファーの言葉)
彼の声は、
「つねに自然と直接向かいあった場所、自己自身と直接向かい合った場所から発せられている」 (エリック・ホッファー著『現代という時代の気質』ーE.ホッファーについて 柄谷行人より ホッファーの言葉)
今回は、そんな“エリック・ホッファー”を読み明かします。 ご参加お待ちしております。
▼日時
2017年7月1日(土)14:00-17:00【終了】
▼会場 *定員は各回4名程度
西荻窪~三鷹近郊【終了】
(参加申し込みいただいた方に個別で連絡します)
▼参加費 *当日現金でお支払いください
2,000円(お一人)
▼持ち物
筆記用具・ご自身が選んだエリック・ホッファーの本
▼申込方法
「名前」「連絡先」をかいてメールでお申し込み下さい
連絡先は yomiakasu@gmail.com
▼内容
(1)レジュメ
今回は、エリック・ホッファーの著作や関連書籍、在野の研究者に関する本※1など各自が興味関心の中で本を選んで、読んできたものを通して、感じたり考えたことをレジュメにしてくてください。事前に提出できる場合はデータをお送りください。当日になる場合は、1部印刷してお持ちください。
※1
<エリック・ホッファー著作・関連書籍>
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『大衆運動』(紀伊国屋書店)原著 1951
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『政治的人間』(平凡社)原著 1955
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『変化という試練』(大和書房)原著 1963
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『波止場日記ー労働と思索』(みすず書房)原著 1969
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『初めのこと、今のこと』(河出書房新社)原著 1969
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『現代という時代の気質』原著 1972
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『魂の錬金術ーエリック・ホッファー全アフォリズム集 』原著 1973
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『安息日の前に』(作品社)原著 1979
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『エリック・ホッファー自伝ー構想された真実』(作品社)原著 1983
<在野の研究者という生き方について書かれた本>
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『これからのエリック・ホッファーのために :在野研究者の生と心得』荒木優太著 2016